山林
山林を土地活用したい…どんなやり方があるのか?
本ページでは、山林を土地活用したいという場合に踏まえておくべき基礎知識や注意すべき点などを取りまとめてご紹介していきたいと思います。
山林の定義とは?
すでに山林を所有されている方はご存知かと思いますが、ひと口に山林と言っても、大きく分けると4つの区分があり、その区分け基準となっているのは、市街地から近いかどうかになります。市街地に近い順から、「都市近郊林地」、「農村林地」、「林業本場林地」、そして「山村奥地林地」となります。
これらのうち、土地活用できる可能性がより高いのは「都市近郊林地」および「農村林地」で、宅地化されている地域に近い程、選択肢も広がります。逆に、「林業本場林地」や「山村奥地林地」の場合、忌憚なく言ってしまえば、土地活用できる可能性は低くなってしまうのが現実です。
土地活用する際の注意点
例えば、ご両親や親類の方が所有していた山林を相続して土地活用しようとした場合、多くの方が真っ先に思い浮かべるのは、木材として切り出し売却するというやり方かと思います。この方法であれば、木材は利益となり、山の土地は手放さずに済むので一石二鳥です。しかし…残念ながらこの方法は、現実的ではありません。
いささかショッキングな事実ですが、林業を専門としている林家でも、木材販売で生計が成り立っているのは、2010年度の調査で僅か5%なのです。
実は日本での木材市場は、価格の安い輸入品が多くを占めており、国産木材は人材の枯渇や加工・流通費の高騰などもあり、よほどのプレミアム的価値がなければ成り立ちません。この点はしっかりと踏まえておきましょう。
活用方法とポイント
では、山林の活用方法にはどんなものがあるでしょうか?筆頭に挙げられるのは、太陽光発電投資です。より広大な面積を利用しやすいのは大きな利点でしょう。ただし、平地の場合と異なり、樹木の伐採や土地の造成などの費用が追加されますので、綿密な収支シミュレーションが必要になります。
また山林ならではの活用方法としては、フィールドアスレチック場やキャンプ場などとするやり方もあります。加えて、NPO法人や市民団体、自治体などと一定期間の使用貸借契約を結び、レクリエーションや癒しの目的などに活用してもらうという方法も。
ただし、前述の通り、市街地に近い「都市近郊林地」および「農村林地」では成功が期待できる反面、「林業本場林地」や「山村奥地林地」の場合は、そうした用途も難しくなっていきます。この点にも留意が必要です。